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これからの時代を自分らしく、しなやかに生きるための2つ目の力-「自己肯定力」

生活に役立つ心理学

今回は、「これからの時代を自分らしく、しなやかに生きるための2つ目の力」として、自己肯定力を取り上げます。
これは、最近は誰もが気軽に使うようになった「自己肯定感」を高めるための力ということになります。

自己肯定力は、不透明で不確実な時代を自分らしくしなやかに生き抜くために、欠かすことのできない大切な力と言えます。

他人の目や評価、成果といったものに左右されることなく、「自分は自分でいい」と思える自己肯定感を高めるために、どんなことができるのでしょうか。
これから一緒に考えていきましょう。

「自己肯定感」が高いと得られるメリットは、こんなにたくさんあります。

それでは、自己肯定感が高いと、どんなメリットがあるのでしょうか。
いくつか具体的な例をあげてみたいと思います。

①心の回復力が高まるので、落ち込んでも、立ち直りが早くなります。
●仕事でミスをしてしまっても、「人間なんだから、そんな日もあるさ」と自分をあまり責めずに、次に向かっていくことができるようになります。

●友人に誘いを断られてしまっても、「たまたま都合が合わなかっただけ」と、気持ちを切り替えることができるようになります。

●イライラして子供を怒ってしまった後も、「完璧な親じゃなくていい」と自分を責めすぎずに、子供にも「ごめんね」と素直に謝れるようになります。

●仕事で上司に注意れたときに、自分は駄目な人間なんだと思わずに、成長のチャンスだと前向きに受け止められるようになります。

●朝寝坊して予定がくるってしまった日も、「まあ、こんな日もあるさ」と気持ちを切り替えて、残りの時間を有効に使えるようになります。

●友人や同僚からメールやLINEなどの返信がなかなか来なくても、「きっと忙しいんだろう」と自然に受け止められるようになります。

②他人の目が気になりすぎなくなるので、自由に動けるようになります。
●以前は「一人でカフェに来てるって思われたら恥ずかしい」と感じていたけれど、今は「自分の時間を楽しんでいるだけ」と、気にせずに一人でカフェに入れるようになった。

●以前は会議や集まりに参加していても「変な人と思われたらどうしよう」と発言できずに黙っていたけれど、今は「自分の考えを伝えることは大切なことだ」と思って自然と発言できるようになった。

●友人や周りの人が流行りの映画や音楽の話をしていても、「私はこういうのが好きなんです」と自分の好みや趣味を安心して素直に表現できるようになった。

●プレゼン中に言葉が詰まっても、以前のように必要以上に緊張して恥ずかしがらずに、「こういうこともありますね」と笑って乗り切れるようになった。

●以前は「変なのって思われたらどうしよう」と思って無難な服ばかり選んでいたけど、今は「これが自分らしい」と思える服を気持ちよく着られるようになった。

③自分の意見をもって、自信をもって発言できるようになります。

●子どもの保護者会に参加したとき、以前は「他の保護者と意見が違っていたらどうしよう」と黙っていたけれど、今は「子どもにとって大切なことだから」と思い切って自分の意見を伝えられるようになった。

●グループで旅行に行く計画を立てるとき、以前は「皆に合わせなきゃ」と我慢していたけれど、今は「私はこうしたい」と素直に希望を言えるようになった。

●友人どうしで話しているき、以前は波風を立てたくなくて曖昧に笑っていたけれど、今は「関係性を大切にしたいからこそ、自分の本音を話そう」と思えるようになり、意見を伝えられるようになった。

●飲食店で注文を間違えられたときに、以前は「クレームと思われたら嫌だな」と我慢していたけれど、今は「すみません、これ違います」と落ち着いて伝えられるようになった。

●自分の将来の希望について、周囲の期待に流されず正直に「私はこうしたい」と言葉にすることができるようになった。

④人間関係がスムーズになります。
●以前は相手の顔色をうかがって疲れていたけど、今では「私のせいじゃないかも」と、相手の機嫌に敏感にならずに自分のペースで接することができるようになった。

●以前は「合わせなきゃ」と無理して友人に同調していたが、今では自分らしく話すことができるようになり、より誠実で対等な関係になってきた。

●自己肯定力が高まったことで、謝ることは自分の価値を下げることと思わなくなり、素直に「ごめんね」と言えるようになった。

●以前は頼まれごとや誘いを断れなかったけれど、今では「自分の時間も大切だ」と思って相手を尊重しながらも断れるようになった。

●以前は同僚が褒められると嫉妬や劣等感を抱いていたけれど、今では「自分は自分なりに頑張っているんだ」と思えるようになり、素直に喜べるようになった。

⑤新しいことへの挑戦が怖くなくなり、行動力が増します。
●これまでは「うまくできなかったら恥ずかしい」とためらっていたけど、今では「うまくできなくても楽しめればいい」と思えるようになり、新しい習いごとに挑戦できるようになった。

●以前は「一人だと寂しいし不安だな」とためらっていた一人旅だったけど、「自分と向き合える時間を楽しもう」と思えるようになり、一歩踏み出すことができた。

●人にどう思われるかが気になってためらっていたSNSやブログだったけど、「伝えたい気持ちを大切にしよう」と思えるようになり、発信を始めることができるようになった。

●「どうせ自分には無理」と思い込んでいた資格取得だったけど、「少しずつでも前に進んでいけばいい」と思えるようになり、前向きに学ぶことができるようになった。

●周囲の評価や失敗が怖くてなかなか踏み出せなかったけど、「自分の人生を自分で切り開いていきたい」という思いを信じて、起業することができた。

⑥小さな成功や努力を喜べるようになり、満足度が高まります。
●以前なら「もっと早く起きるべきだった」と反省ばかりしていたけど、今では「昨日より少しだけ早く起きられた私はえらいよ」と、素直に喜べるようになった。

●仕事で小さなタスクを一つやり終えただけでも、「よくやった、私!」と、心の中でガッツポーズができるようになった。

●人前で話すことが苦手だったけど、「緊張しながらも最後まで頑張って話せたね」と、自分に言ってあげられるようになった。

●三日坊主になりがちだった日記だけど、5日間続いただけでも「すごい、私!」と思えるようになった。

●人にちょっと親切にすることくらい大したことはないと思っていた行動でも、「私はいいことをしたんだね、私ってけっこう優しいね」と思えるようになった。

⑦自分の強みや特性を理解して、選択できるようになります。
●人前で話すより聞き役のほうが得意だということに気付き、接客やカウンセリングの仕事に就いて、ストレスなく働けるようになった。

●長時間ダラダラやるよりタイマーを使って集中してやる方法が自分に合っていると分かり、仕事の効率が上がった。

●人と比べて社交性がないなと落ち込んでいたけれど、一人で黙々と作業するのが好きだと分かり、在宅ワークに切り替えて自信をもって働けるようになった。

●一度にたくさんのことをこなすのは苦手であることが分かり、手帳で予定を整理しながら一つずつ進めていくスタイルに切り替えたことで、焦りや自己否定が減り、日々の達成度や満足感が増した。

●自分は感情の起伏が激しいけれど、それが表現力につながることに気付き、音楽や文筆活動を始めて自分らしい魅力を生かせるようになった。

⑧人を頼ることができるようになり、孤独になりにくくなります。
●以前は「迷惑をかけたくない、自分で解決しなきゃ」と一人で抱え込んでいたけれど、勇気を出して上司に相談したことで状況が改善した。

●育児や家事で限界を感じたときに、家族に「ちょっと手伝って」とお願いすることができ、心が軽くなって孤立感も減ってきた。

●辛い気持ちを信頼できる友人に打ち明けることができ、気落ちが楽になって孤独感も和らいだ。

●分からないことを学校や職場で素直に質問できるようになったことで、人とのつながりが豊かになってきた。

●気持ちが落ち込んでしまって何も手につかないときに、「今日はちょっと誰かに話したいな」と思い友人に連絡することができ、心がいやされ孤独感も軽くなった。

⑨ストレスをためにくくなり、心身の健康が高まります。
●ミスしても「完璧じゃなくても大丈夫」と自分に言い聞かせられるようになり、気持ちが前向きになり、落ち込みすぎなくなった。

●疲れていても人の誘いを断ることができずに体調を崩すことが多かったけれど、「断っても嫌わることはない」と思えるようになってから、心身ともに元気でいられる日が増えた。

●できていないことばかりに目が行きがちだったけれど、「今日頑張ったことや良かったこと」を書き出すようにしたら、気持ちが落ち着いて、イライラすることも減ってきた。

●人と比べてしまう癖が少なくなり自分のペースでいられるようになったことで、気持ちが落ち込むことが少なくなってきた。

●ストレスを感じたときに何が自分を癒してくれるのか分かったので、上手に自分をケアできるようになった。

⑩「自分はこのままでいい」と思える時間が増えて、安心感や幸福感が高まります。
●朝、鏡を見たときに、「まあ、これが私だよね」と穏やかな気持ちでほほ笑むことができるようなった。

●以前は「何か生産的なことをしなきゃ」と焦っていたけど、今は「休むことも大事な自分へのケア」と感じられるようになり、のんびりする時間に罪悪感を抱かなくなってきた。

●友人と過ごしているときに、無理に話を盛らなくても安心していられるようになり、前よりずっと、会話を楽しむことができるようになった。

●以前は仕事で大きな成果がないと意味がないと感じていたけど、自分の存在価値を自分で認められるようになってからは、日々の小さな成果にも幸せを感じられるようになった。

●以前は「もっと頑張れたはず」「あれもこれも出来なかった」と反省ばかりしていたけど、今は完璧じゃなくても一日を精一杯過ごした自分に満足できるようになり、安心感や幸福感を感じられるようになった。

いかがでしたか。
自己肯定力が高いことでもたらされるメリットについて、考えてみました。

自己肯定力が高いと、自分を認めながら生きられるようになり、落ち込んでも立ち直りやすくなったり、人間関係が楽になったり、挑戦しようとする勇気が湧いたりして、心が安定し、自由に行動できるようになっていきます。

その結果として、日々の生活に安心感や幸福感が高まり、自分らしい人生を歩んでいく力の源になっていくのです。

自己肯定力を高めていきましょう。

自己肯定力が大切であることは分かりましたが、それでは、どのようにすれば自己肯定力を高めていくことができるのでしょうか。
ここでは、いくつかの方法を紹介したいと思います。

①小さな成功や努力に目を向けて、できた自分を認めてあげましょう。
例えば、こんな感じです。
●眠かったけど、ちゃんと起きて支度をして出勤できたんだから、私って偉いよ。

●洗濯物をたたむことができたんだから、今日の私はちゃんとしているね。

●苦手な人にも笑顔で挨拶することができた自分は、すごいね。

●ついスマホを見たくなっちゃうんだけど、今日は1時間しかスマホを見なかったんだから、私って努力しているよね。

●仕事で疲れていたけど、後回しにしないで食器を洗えたんだから、私って頑張ってるよね。

こうした「ささいに思えるけれど、自分としては頑張ったこと」を丁寧に認めてあげることで、自己肯定力が高まっていきます。
今日から、小さな成功体験をたくさん集めていきたいですね。


②自分に優しい言葉をかけるようにしましょう。
例えば、こんな感じです。
●「今日は仕事がうまくいかなかったけど、それでも今日一日がんばった私は、偉かったよ」

●「今日予定していたことは全部はできなかったけれど、それでいいよ。予定の半分はできたんだから、私はちゃんと前進してるよ」

●「自分の見た目や性格に自信は持てないけれど、それでもいいよ。私は私のままで、ちゃんと価値があるんだから」

●「会議では緊張してうまく話せなかったけど、緊張するのは真剣に向き合った証拠だし、私はよく頑張ったよ」

●「仕事で失敗しちゃったけれど、誰だって失敗はするよ。大事なのは、そこから何かを学ぶことさ。次に生かせれば、私は大丈夫だよ」

③「好き」「心地よい」と感じることに、時間を使いましょう。
●お気に入りの場所で好きな本を読んで、自分だけの時間を楽しみましょう。
→気持ちが落ち着き、自分を労わり大切にしている実感が湧いてきます。

●お気に入りの音楽を聴きながら、散歩してみましょう。
→リズムに身を任せて歩きながら好きな音楽を聴くことで、心が軽くなり、癒され、気持ちもリフレッシュします。

●お風呂に好きな入浴剤を入れて、ゆったりと浸かってみましょう。
→心地よい香りと温かさが全身を包み込んで、心身の疲れがいやされ、リフレッシュ効果も抜群です。
自分を労わる最高の時間ですね。

●小さなご褒美を自分にあげましょう。
→1日頑張ったご褒美に、好きなスイーツや飲み物を楽しみましょう。
小さな幸せを実感することができますし、何よりも心が喜びます。
そして、また頑張ろうという気持ちが湧いてきまよね。

●安心できる家族や友人と、他愛のない会話を楽しみましょう。
→気を張らずに素の自分でいられる相手との他愛のない会話は、とても心地よいものです。
「このままの自分でいいんだ」と思えることで自己肯定感が高まりますし、心を許せる相手との会話は幸福感も高めてくれます。

このように、「自分が心から心地いいと思える時間」を大切にすることで、自己肯定感が高まっていきます。

別に、特別なことでなくてもいいのです。
自分にとって心地よいと思えることであれば、どんな小さなことでも構いません。


「自分の小さな好き」を、たくさん見付けていきたいですね。

④比べる対象を、「昨日の自分」にしましょう。  
例えば、こんな感じです。
●朝起きるのが辛かった自分と比べてみる。
以前は毎朝ギリギリに起床してバタバタと支度していたけど、最近は20分早く起きるようになったことで、きちんと朝食を食べたり、コーヒーを飲んだりすることができるようになった。
たった20分でも、余裕を持てるようになった自分は、確実に成長しているよね。

●人前で話せなかった自分と比べてみる。
前回のプレゼンでは緊張のあまり声が震えてしまい思うように話せなかったけど、今回は少しゆとりをもって笑顔で落ち着いて話すことができた。
笑顔で話せるようになったのは小さな成長かもしれないけど、自分にとっては嬉しいことだし、自信にもつながるね。
こうやって、少しずつ成長していこう。

●何かあるとすぐに気持ちが落ち込んでしまっていた自分とくらべてみる。
以前は、仕事で思うようにいかなかったり、他人から心ないことを言われたりすると、気持ちが落ち込んでしまい何日も引きずってしまっていたけど、「まあいいか、こんなこともあるよ。」と思えるようになったことで、落ち込んでも立ち直りが早くなって、気持ちを切り替えられるようになってきたね。

●運動できなかった自分と比べてみる。
これまでは、ほとんど運動することができなかったけど、最近は週に1~2回、自転車に乗ってサイクリングを楽しみことができるようになったよ。
できる範囲でいいから、これからもサイクリングを続けていこう。

⑤信頼できる人と、気持ちを共有し合いましょう。
例えば、こんな感じですね。

●プレゼンの時に緊張でうまく話せなかったことを同僚に話したら、「みんな最初はそうだよ。よくやったよ。お疲れさま」と受け止めてくれた。
→受け止めてもらえた経験は、「失敗しても大丈夫。私は私だし、私には価値があるんだから」と感じることができる貴重な経験となります。

●育児が大変で悩んでいることをママ友に話したら、「大変だったね。よく分かるよ」と共感してもらえた。
→共感してもらえたことで気持ちが楽になりますし、自分だけじゃないという安心感も得られます。
また、自分を否定することなく、自分を大事にしようという気持ちも湧いてきます。

●自分に自信がもてないことをパートナーに話したら、「あなたの〇〇なところ、私は素敵だと思うよ」と励ましてくれた。
→他者の目を通して自分の良さに気付くきっかけになりますし、自分は自分のままでいいんだと思うこともできます。

いかがでしたでしょうか。
「これからの時代を、自分らしくしなやかに生きるための力」として、今回は自己肯定力(自己肯定感)を取り上げました。

自己肯定力は、自分らしく生きるために、なくてはならない力です。
もし、自己肯定力(自己肯定感)が弱いと、「私は何をやっても駄目なんだ」と自信を失ってしまい、前に向かって進んでいこうとする意欲も乏しくなってしまいます。
それでは、自分らしく生きていくことができません。

自分らしく生きていくためにも、自己肯定力を高めていきたいものですね。

自己肯定力は、一朝一夕に高まるものではありません。
日々のちょっとした意識や行動を積み重ねていくことで、少しずつ高めていくことができるのです。


今回紹介しました5つのことを、少しずつでも実践していただけると幸いです。
今回も最後までお読み下さり、ありがとうございました。