皆さんはこれまでに、パニック状態になった経験はありますか。
パニック状態とは、感情や行動などの調整が難しくなり、混乱した状態のことをいいます。
具体的には、感情が爆発して大声でわめいたり泣き出してしまったり、壁をけったり物を投げたりするなどの破壊行為をしてしまったり、人に暴力をふるってしまったり、自傷行為をしてしまったりすることです。
いずれにしてもパニック状態とは、自分の感情や行動をコントロールすることが難しい状態と言えます。
パニック状態に陥ってしまうと、私たちは冷静な判断ができなくなってしまい、そこから自分を立て直すのは難しくなってしまいます。
そうなると、普段では考えられないような言動をとってしまい、自分や周りの人達を苦しめ傷つけてしまうことになりかねません。
そこで、パニック状態にならないようにすることが重要です。
パニック状態になりそうだなと感じたら、そのことに気付いて、感情が高ぶるのを抑えるように対処します。
パニック状態をイメージする方法としては、感情の温度計をイメージするやり方があります。
感情の温度計の目盛りが100になったらパニック状態です。
そうなってしまうと冷静に対処することが難しくなってしまうので、目盛りが60くらいのときにパニック状態になりそうだと気付けるといいですね。
そこで気付くことができれば、対処がしやすくなります。
パニック状態になりそうだなと感じたときに実行できそうな対処法は、人それぞれあると思いますが、ここではいくつか例をあげてみます。
〇ゆっくりと深呼吸をしてみる。
〇「大丈夫」「落ち着いて」「私ならできる」などの言葉を、心の中に語りかけてみる。
〇「1、2、3・・・」と、心の中で数を数えてみる。
6秒待つと怒りの感情は収まると言われています。
〇その場から一度立ち去り、落ち着いたらまた戻ってくる。
〇コップ1杯の水を飲んでみる。
〇自分がリラックスできることをイメージしてみる。
他にも様々な対処法があると思いますが、大切なことは、自分にあった対処法を普段から複数もっておいて、パニック状態になりそうなときに試してみることです。
パニック状態になり、大切な人との関係を壊してしまったり、取り返しがつかないことをしてしまったりしたら、それこそ悔んでも悔やみ切れません。
そんなことにならないように、パニック状態になりそうになったらできる対処法をいくつか考えておくことが望ましいですね。