言いようのない不安感が込み上げてきたときは?

〇〇の対処法

とくに理由はないけれど、言いようのない不安感を感じることって、誰にでもありますよね。

かく言う私も、昔はよく、そんな不安感に襲われることがありました。
私の場合はとくに、日曜日の夜に感じることが多かったです。
いわゆる、「サザエさん症候群」ですね。
日曜日の夕方になると、明日からの仕事のことを考えてしまい、憂うつな気分になるというものです。
これも一種の不安感のようなものですよね。
私の場合は、まさにそれに当てはまっていたように思います。
1週間の仕事が始まることを別に意識していないのに、なんとなく憂うつな気分になったり、不安に襲われたりすることがしばしばありました。

では、不安とは一体どんな感情なのでしょう。
私のイメージでは不安とは、とくにはっきりとした理由はなく漠然とした感情で、心の中に勝手に沸き上がってくるものという認識があります。
そこで有斐閣現代心理学辞典をひも解いてみると、「何らかの脅威があるが、その対象が明確でないときに経験する漠然とした心配のこと」となっています。

ここで私達の祖先に想いを馳せてみましょう。
狩猟や採集をしながら生活していた時代ですね。
この時代の人間は、それこそ生きることに精一杯だったということは、容易に想像できます。
狩りに危険はつきものですし、いつ獰猛な猛獣に襲われるか分かりません。
身の回りは常に、危険であふれています。
不安な感情は、こうした生活につきものだったに違いありません。

では現代に生きる私達はどうでしょう。
私達は基本的には、衣食住が満たされています。
猛獣に襲われることに匹敵するような脅威も、そうそう起こるとは考えられません。
ではどうして不安を感じるのでしょう。
それは、様々な価値観や考え方をもった人達と関わりながら、仕事をしたり生活を営んだりすることに、強いプレッシャーや様々なストレスを感じてしまうからではないでしょうか。
会社や学校の中で、または地域や家庭の中で、果たして自分はうまくやっていけるのだろうかと考えてしまい、それが漠然とした心配である不安という感情を生んでしまうのだと考えられます。
また、先行き不透明感からくる心配や、頻発する自然災害へ脅威なども、不安感を増長させる要因だと思われます。

では、このように勝手に沸き上がってくる不安という感情と、どのように関わったり、対処していったりすればいいのでしょうか。
不安を軽くしたり不安と上手に関わったりする方法は山ほどあると思いますが、私が普段から実践していることを踏まえて、以下、不安への対処法をいくつかの項目に分けて述べてみたいと思います。

「大丈夫」「心配しなくていい」と、心の中で呟いてみる。

これは一番手っ取り早い方法です。
不安を感じたら、それに囚われてしまう前に、「大丈夫。心配いらない」と心の中で呟いたり、声に出したりするのです。
これを何回か繰り返すうちに、少しずつリラックスした気持ちになります。
ポイントは、不安を感じたらあまり時間をおかずに、すかさず行うということです。
この方法は、誰でも気軽にできる方法だと言えます。

どんなことに不安を感じているのかアウトプットしてみる。

これは私が普段から行っている、不安への対処法です。
敢えて不安と向き合う方法です。
私は就寝前にいつも一日を振り返って、心に残る出来事やそのときの感情をスマートフォンや紙の手帳に書き記していきます。
基本的には良かったことを3つ以上書き出していきます。
良かったことを思い出すことで、ポジティブな気持ちになれるからです。
ですが、ときには良くなかった出来事や、そのときに抱いたネガティブな感情も、書き出すようにしています。
このようにネガティブな感情であっても、一度アウトプットすることで、自分と少し距離を置いて客観的に眺めることができるのです。

同じように、もし漠然とした不安を感じているのならば、その原因となっていることを突き止めて、手帳に書くなどしてアウトプットしてみるのです。
そうすることで、「私は明日の〇〇のことが気になっていて不安なんだな」と、不安の原因に気付くことができます。
不安の原因が分かれば、例えば、不安な気持ちがなくなる準備をすることもできます。
また、不安の正体が分かり、それを言葉にすることによって、不安から少し距離を置いて眺めることができます。
こうすることで、不安な気持ちは不思議と消えていきます。
これは、とても効果がある対処法です。

不安を感じたら、とりあえず何かやってみる。

不安を感じると、そのことが気になってしまい、頭の中が不安でいっぱいになってしまいます。
そこで、不安を感じたら、とりあえず他に何かやってみることが、お勧めです。

私の場合は、不安になったときは、音楽を聴いたり、本を読んだり、好きなドラマを見たりすることが多いですね。
すると不思議なことに、不安感はいつの間にか消えてしまいます。
要は不安なことを考える時間を、強制的にシャットアウトするということですね。
自分が好きなことであれば、どんなことでもいいと思います。
それぞれ、自分に合った方法で試してみるといいですね。

他にも、瞑想したり、運動したり、お風呂に入ったり、大好きなスイーツを食べたり、早めに就寝したりと、様々な不安への対処法が考えられます。
要はどんな方法であれ、自分に合った不安への対処の仕方を試みることがポイントとなります。

不安は、私達が生きていく上でなくてはならない感情です。
しかし、不安感に囚われてしまうと、私達は目の前のことに集中することができなくなってしまい、長じれば心身の健康を損なうことになりかねません。

このようなことにならないためにも、私達は自分に合った不安への対処法を試し、生活の中で実践していくことが大切です。